潟nナ・プレンティーの成功と失敗

@ハナ・プレンティーに関して

ハナ・プレンティーは、花業界のユニクロとしていろいろな雑誌に紹介され、注目を浴びておりました。
経営者は川端秀一社長。
父親が経営していた水産物加工販売会社(ちくわやさん)の冷蔵車を使って始めた花販売事業。
すぐには軌道に乗りませんでしたが、人脈を地道につくりながら可能とした「花生産農家との直接契約」や、
通常では捨ててしまう規格外商品の引き取りにより仕入れ値を下げるなど様々な戦略で展開していきました。
当時は珍しかった「切り花バイキング」なども取り入れ、斬新なアイデアでも徐々に売り上げを伸ばしていきました。

A花屋としての展開

通常の花屋ではロス率が20〜30%あると言われていますが、ここでも様々な工夫をして
ロス率を減らしていきました。数日は生花として販売して、売れ残ったものはブーケ加工に使用。
さらに残ってしまいそうなものについてはドライフラワーにする・・・といった合理的な方法を取り入れていました。
その努力で、売上高は
2001年 2億5000万円 (4月期)
2002年 11億円
2003年 18億円
2004年 26億8200万円
とすごいスピードで伸びて行きました。
そのビジネスモデルが認められてNPO法人「日本全国花いっぱい運動」を設立。「2004年NBK大賞」もとりました。

Bビジネス転機

そんな事業展開にも落とし穴がありました。それが「ベンチャー企業病」と言われるもののようです。
近畿圏から東京方面へと、あまりに急速な事業展開をしたために内部管理体制が崩れていきました。

・店舗の評判低下(特に東京近郊のもの)
・フランチャイズ店と直営店の経費混同
・金融機関からの融資停止(その裏には取締役の虚偽資料提出があったようですが。)
・最終的には悪い風評から中核となる駅構内販売の退店要請

と気がついたときにはどうしようもなくなっていたようです。

Cベンチャー企業病

社会的にはビジネス展開が注目され、フランチャイズ店の締結もあり、決算上は黒字になっていましたが、
その背景には資金繰りに苦しむ内部事情があったようです。

「ベンチャー成功企業」と言われると金融機関やその他資金が次々と集まってきて、いかにも成功しているように
見えがちです。しかし、それに伴う人間の成長というのはかなり時間と苦労が必要なようです。

「企業は人なり」

D最後に

私も一時はハナ・プレンティーさんのフランチャイズについて勉強させていただきました。川端社長の本もいただきました。
フランチャイズ店に応募しようと考えたこともありました。
そこで東京近郊のお店を何軒か回らせてもらったのですが・・・。
でも、大阪の駅プロムナードの店舗は本当に素晴らしいなと感じました。
企業としての考え方はとても素晴らしいものだと思いますので、花業界の皆さんも勉強させてもらうべきだと思います。
(参考)自由が丘フラワーズさんのコメント

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